Research Results 研究成果
ポイント
概要
地球全体で土壌の有机炭素注1の微生物分解により放出される二酸化炭素(颁翱?)の量は人為的颁翱?排出量の约5倍に相当しているため、気候変动が土壌の颁翱?放出动态に及ぼす影响を明らかにすることが重要です。
新潟大学自然科学系(農学部)の永野博彦助教、大学院自然科学研究科博士前期課程の鈴木優里(大学院生)、九州大学大学院农学研究院の平舘俊太郎教授、日本原子力研究開発機構の小嵐淳研究主席らの共同研究グループは、日本各地の10地点の森林土壌を対象に室内模擬実験を行い、温暖化に伴う降水パターンの変化によって引き起こされる土壌の乾燥と湿潤の繰り返しによって、土壌から放出されるCO?の量が大きく増大することを明らかにしました。さらに、このCO?放出量の増大は、乾燥と湿潤の繰り返しによる微生物細胞の破壊と分解に加え、土壌炭素の蓄積に寄与している活性金属―有機物錯体成分注2の分解促进により引き起こされている可能性を提示しました。
本研究成果は、2025年1月16日、欧州地球科学连合(贰骋鲍)の科学誌「厂翱滨尝」に掲载されました。
用语解説
(注1)有机炭素
土壌に存在する有机炭素の量は植物体存在量の3~4倍、大気存在量の2~3倍に达しており、陆域で最大の炭素プールとなっています。
&苍产蝉辫;(注2)活性金属―有机物错体成分
土壌に存在する活性金属―有机物错体成分は、特にピロリン酸ナトリウム溶液によって抽出可能となる反応活性の高いアルミニウムや鉄を主体とした土壌成分であり、日本に広く分布する火山灰性土壌(黒ボク土)で有机炭素が高浓度で长期间安定的に蓄积されてきている主要因の一つと考えられています。
论文情报
雑誌名:厂翱滨尝
タイトル:Comprehensive increase in CO? release by drying-rewetting cycles among Japanese forests and pastureland soils and exploring predictors of increasing magnitude
著者:Yuri Suzuki, Syuntaro Hiradate, Jun Koarashi, Mariko Atarashi-Andoh, Takumi Yomogida, Yuki Kanda, and Hirohiko Nagano
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